Mozilla Navigatorをビルドしてみる
(1998年3月31日版)
Last modified: 11 Apr 1998
Netscape Navigator 5.0、通称、Mozilla(モジラ) Navigatorのソースコードをビルドしてみました。うまくできましたので紹介します。
私が行った環境は、Windows NT4.0で、MSVC5.0(いわゆる、Microsoft Visual Studio 5.0に同梱されている、Microsoft Visual C++ 5.0)、を使って行いました。
解凍したあとのディレクトリの、winbuild.htm に、説明が書いてあります。私もそれを見ながら行いました。
前提条件の確認
ビルドの手順概要
環境変数の設定
ツールのビルド
Mozilla本体のビルド
私が経験したエラー
ビルド中の様子や注意
winbuild.htm に書いてある条件です。
- CPUは、133MHz以上のPentium以上
私は、PentiumPro の 200MHzで行いました。
- ディスクの空き容量: NTFSの場合、250MB、FATの場合、500MB
ZIPファイルが、12MB。解凍後は、42MBになりました。ビルドが終わると、221MBになっていました。
- メインメモリ: ビルドするためには、64MB以上。デバッグするなら、128MB必要
私は、128MBの環境で行いました。
- OSは、NT4.0またはNT3.51
運がよければWin95でもビルドできるかもしれないそうです。私は、NT4.0で行いました。
- MSVC(Microsoft Visual C++ 4.2または5.0)が必要
私は、MSVC5.0で行いました。ServicePack3 で更新したものです。
確認していませんが、VisualStudioのServicePack3 を充てておかないとうまくコンパイルできないそうです。
MSVC以外の、BorlandのCではできません。正確にいうと、ビルドするためには相当の知識と時間が必要です。
- まず、環境変数の設定をします。
慎重に、一つづつ設定します。ビルドの失敗の原因は、99%この環境変数の設定間違い、しかもスペル間違いなどのつまらない間違いによるものです。
- ツールのビルドを行います
configディレクトリで、nmake を実行すれば、一瞬で終了します。
- Mozilla本体のビルドを行います。
ns ディレクトリで、nmake を実行します。これは、約30分から1時間、CPUによっては、2,3時間かかるかもしれません。
以上、3ステップで終了です。以下、順次詳しく説明します。
普通、MSVCでビルドするには、Visual StudioというGUIを起動し、マウスで、メニューからコンパイル、ビルドを選択して、exeを作りますが、Mozillaを作る場合は、内部のコンパイラやリンカを直接使って行います。
「コントロールパネル」の「システム」を起動し、「環境」タグを選択し、以下の環境変数を設定します。
「コマンドプロンプト」を開いて、set MOZ_BITS=32 のように、設定しても構いませんが、ここの方法で行うと、永久に保存されますので、この方法をお勧めします。
下のほうの、「変数」とかかれたテキストボックスと、「値」と書かれたテキストボックスに、以下の変数と、値を入れます。
変数
値
コメント
MOZ_BITS 32 MOZ_DEBUG 1 デバッグ版を作るときだけですが、セットしておきましょう MOZ_GOLD 1 MOZ_MEDIUM 1 MOZ_NT 351 NT3.51のときだけセットします。つまり、NT4.0では設定しません。 MOZ_OUT exeを入れる場所 指定しない場合、D:\mozilla_src\ns\cmd\winfe\mkfiles32\x86dbg に作られます。
MOZ_DEBUGを設定しなかった場合、D:\mozilla_src\ns\cmd\winfe\mkfiles32\x86relに作られます。MOZ_SRC D:\mozilla_src ソースコードを解凍した場所。 MOZ_TOOLS D:\mozilla_src\tools ソースコードを解凍した場所に、toolsというディレクトリがあるので、そこを指定する。つまり、gmakeというexeを作るツールの場所を指定する。 NO_SECURITY 1 NSPR20 1 _MSC_VER 1100 MSVC++5.0以降でコンパイルする場合設定します。
そうでない場合設定しません。
私がソースを解凍した場所は、D:\mozilla_src で、OSは、WindowsNT4.0(SP3)、MSVC++5.0でコンパイルしましたので、上のように、黒い文字の変数だけ設定しました。
以下が、その設定方法です。MOZ_BITS=32 を設定する様子です。
設定したら、一字一句、きちんと確認しましょう。余分なスペースが入っていないこともしかと確認しましょう。そうしないと、一文字の違いで、うまくビルドができなくて悩むことになります。
下のほうのリストボックスで確認します。
「コマンドプロンプト」、通称、「DOS窓」を開きます。ここで、
- vcvars32 を実行し、MSVCの環境設定をします。
- そして、D:\mozilla_src\ns\config にディレクトリを移動して、
- nmake /f makefile.win を実行します。
1のvcvars32の実行は、ふつうは不要です。
以下に、その様子を示します。
nmake /f makefile.win の実行はすぐに終わります。
あまりに速いので、失敗したのかと思うほどです。うまくできない場合、実行するディレクトリが悪いか、環境変数の設定間違いです。
カレントディレクトリを、一つ上の、D:\mozilla_src\ns に移動し、nmake /f client.mak を実行します。
以下に、その様子を示します。
私が経験したエラーです。
ビルドは、割とスムースにできます。途中でエラーが出る原因は、環境設定の間違いにつきます。
これは、NSPR20 の値を、1にするところを、NSPRO20 を1としてましたので、以下のエラーが出ました。
WindowsNT4.0 の場合、MOZ_NT は設定しないこと。
説明書、winbuild.htm に、MOZ_NT=351 とあるので、思わず、MOZ_NT=400 と設定してしてしまいます。WindowsNT4.0の場合は、MOZ_NTを設定をしてはいけません。
ビルドがうまくスタートすると、以下のように、文字いっぱいの画面になります。
途中で、「warning」 とか、「警告」とか、「データが失われているかもしれません」 などと出るので不安になりますが、エラーで止まってしまわない限り、じーーーーと待ちましょう。
私は、PentiumProの200MHz(Gateway G6-200)ですが、1時間30分かかりました。
正常に終了すると、以下のようになります。
実行してみた結果は、「自分でビルドしたMozillaを使ってみる」を参照してください。